れは、ある日突然に"降ってくる"
"テーマは、be Naturalにしようと思うんじゃけど、どう思う?"

やりました!今回も唐突に私の頭の上に降って来ました、リーダー藤原さんのこの、思い描いた果てにコロっと出てくる結晶みたいなもの…。さぁその日からメンバー全員でこの"be Natural"というものに全力で向い合う作業が始まりました(笑)

前回かぶら屋ライヴ「竜巻ハート」からメンバーの約半分が入れ替わったチーム。この新しいかぶら屋で挑む新しい公演。活気とアイディアに満ちた時間の中で、私たちの"be Natural"は創られて行きました。四季を経る中で、その時その時を生きる人の想いを表現すること。その営みの中に変わらないものがある。自然であるという事の意味に少しずつ近づいて行きながら、時に追い込まれ、時に馬鹿笑いをするような一種異様な、でも慣れ親しんだ雰囲気の中(笑)演目やチームは育って行きました。

今回の公演でとても重要だったのが、story tellerという役どころ。"be Natural"という物語の案内人。この役を以前より親交のあった俳優の高尾六平さんに我々としては藁をもつかむ思いでお願いをしました。快諾して頂き、リハーサルもお忙しい中何度も足を運んで下さいました。とても感謝しております。六平さんには公演中、計6回登場して頂き、其々季節の変わり目のシーンを導いて頂きました。各シーンは1〜2分間ですが、その演技と存在感にとても衝撃を受けました。"演ずる"という事の凄まじさと奥深さに触れた気がしました。そのシーンだけでなくこの新しいチームに刺激を与え導いて頂いた気がしています。

また、全ての台本は私が書かせて頂いたのですが、六平さんはリハから本番まで、一字一句変える事なく演じ切って下さいました。長い台詞もありましたし、生意気ながら演技のお願いも注釈していた台本でしたが…。逆に「ここはこうした方がいいのか?」と問われる場面も…。私が分をわきまえんお願いをしていたので、お気を悪くされたかな…と思っていますと、「もっと遠慮せずに土井の本で、私を動かせ!」と。私の涙腺崩壊は言うまでも有りません…(礼)「台詞も言いやすい様に変えて頂いても…」という私の申し出には… 「そんなんじゃ、脚本家が育たん」とお言葉を頂きました。…厳しくも優しい六平さんでした。


新しいかぶら屋を象徴するように、今公演は沢山の新しい曲を織り交ぜた構成で舞台を進行しました。オープニングは再構成というかほぼ新しい曲になった『PassengerU』からスタート。藤原と永井に山本と鬼澤という先輩若手の編成によるもの。市松柄に染めて頂いた新しい衣装を身につけての演奏でした。story teller 六平さんのシーン(季節をめぐるヒト)に続き、春の優しさを示すように…、若手の国弘・山本がフロントスタートの『二挺舞』、そして新曲の『しゃぎり』、女性メンバーの唄『田楽囃子』と広島にゆかりのある曲で構成しました。

さて、季節はめぐり…。シーン(雨…)から「とある雨の日の、とある里のいち風景」へ。長雨で困っている里のお坊さん(私)が(プライベートでも雨男である)山中扮する妖怪あめふらしを念仏で呼び起こし鎮めるという、永井の筋立てによる小物語。手下のカエル1号(鬼澤)と2号(山本)を従えたあめふらしを鎮める事が出来たのか?(笑)
シーン(盆/偲ぶヒト)から大太鼓が載った山台が登場、メンバー総出による『盆踊り』これも初披露。熊野町の宮島踊りを再構成したもの。続いて舞台上で大転回する山台上では、大阪の天神祭りからインスピレーションを受けた新曲『曳山』大きな鉦、双盤と大太鼓の疾走感が夏の激しさを感じさせます。

休憩を挟み後半、『Crazy Power at the Fire Place』からスタート。江戸火消しの心意気を表現した新曲。この曲の為だけに作った織りの強い火消法被を着て、蕪屋と打ち抜いた纏が乱舞しました。続いて秋、ホリゾント幕いっぱいの大きな月をバックに、子どもに読み聞かせる朗読詩『月のうさぎ』、秋の祭りの呼び込みのような『長束木遣り唄』、収穫を喜びのかみあそび、『神楽囃子』へと。
シーン(春を待つヒト)から『Theme Song』藤原と私土井ふたりのみでの演奏でした。テーマソングはこれまで全員で行ってきましたが、ふたりだけというのも…おもに気心を知っているのでとても世界に入る事が出来ました(礼)
ふたりの後ろの幕が開くとメンバー全員登場。ラストの曲『ガッツンコロコロ』真っ白い冬をイメージした白い衣装で全員で演奏致しました。
アンコールは『しゃぎり』と『こわれたおもちゃ』沢山の手拍子にも支えられ、最後まで気持ちよく演奏させて頂きました。

結成からもう9年。新たなスタートを切ったかぶら屋。
"be Natural" 原点に戻る魔法の言葉。
その衣裳のように、真っ白な気持ちでこれからも。



メンバー 土井裕文
藤原康行
上廣貢 (篠本照明)
木谷幸江(篠本照明)
田添正俊(美術センター)
大場美乃里
大上郁久子
奥園恵美
松岡千春
藤川裕子
宮本佳子
八木憲一
木村泰介

土井裕文(K.A.B Company)
演出
音響照明

舞台製作
衣裳

衣裳協力
舞台アシスト

写真

記録

ツアーコーディネート


出演 太鼓本舗かぶら屋

藤原康行
土井裕文
木村あかね
永井嘉純
頼常智子
山中照之
津村祥美
國弘強
鬼澤沙織
山本和宏

高尾六平(Story Teller)

藤原愛
永井杏弥
-- M09 Tsukino usagi
be Natural 06

2006.12.16 higashikumin Hall.

る・なつ・あき・ふゆ…。
人はいつの時代もめぐる季節とともに歩んできた。

あるときは祈りを込めて種をまき
あるときは咲き誇る花を愛で
あるときは収穫の喜びを皆と分かち
あるときは寒さに耐え来る時を待つ。
人はそんなめぐる季節に自らを映し、
"いのち"を受け継ぎ、育て確かめ、今日まで繋いできた。

今を生きる私たちのこの一瞬一秒は、
ゆっくりとしかし確実にやがて来る季節へと進む。
そして共に歩む私たちの背中を押す、
「さぁ前に進もう」と言っているかのように。

めぐる季節と、そして共にあり
営みを続けるヒトたちへのオマージュ。
始まりは、若草の風そよぐ、春。
-- M07 hikiyamai
-- M03 shagiri
(C)K.A.B Company All Right Reserved 2006
-- M08 Crazy Power at the Fire Place
-- S03 ame
-- M03 shagiri
----どい的補説。
----「季節をめぐるヒト」
Story Teller台本より
Flyer2006 PDF
-- M12 Theme Song