鼓本舗かぶら屋として7作目のライヴツアーとなった今回のライヴは、ツアータイトルを「トモニ。」コンセプトは「The Power of Life」と定めての出発でした。未だタイトルもコンセプトもおぼろげなイメージしかなかったこの年の春3月11日、まるで映画のような…夢であってくれと願わずにはいられない程の恐ろしい災害が起こり、沢山の尊い命が犠牲になりました。日本全体が悲しみに包まれ明日への希望も見いだせない日々の中、…「The Power of Life」…その光景は被災地にありました。震災で津波に流されて泥だらけになった地域の神社の太鼓が見つかった事を涙を流して喜ぶ人々、止まっていた時間が動きだし、逝ってしまった家族や仲間への弔いの思いを込めて、その地に伝わる盆踊りを奏でうたい踊り、気が付けば太鼓を囲んで大きな声で笑いながら泣きながら…「俺たちは負けない!まだまだこれからだ!」と叫びながら手を繋いでいる…。自然に涙が溢れました…今まで当り前にように続けてきた音楽だったり太鼓だったり様々なものは、こうして私たちを育み包み守っていてくれたのだと…改めて実感しました。メンバーの皆も同じ想いでした、呼吸するように自然に様々な事が決まって行くなかで、その私たちの想いに快く賛同して下さった方々…旧知の友である奥村愛さん(pf) 以前共演させて頂いたご縁からdance space Be-Mixx(Dance performance)の皆さんとの共演が叶いました。

さぁ始まります!まずは…お馴染み『田楽囃子』から始まり『二挺舞』そして『神楽囃子』と、地元広島が誇る芸能で皆さまにご挨拶。そして新曲『金色のライオン』…これは小学生の国語の教科書に出てくるお話しにインスピレーションを受けてメンバーの土井が作曲したもの。愛しい者を守る勇気や強い想いを全身で表現する作品です。そして奥村愛さんのピアノソロ…愛さんのピアノは繊細で儚くて切なくて…でもその中にしなやかな強さを感じる。いつ聴かせて頂いても心に沁みる…とても素晴らしい世界。皆の祈りを大きく包み込んで下さいます。そこから『白石踊り』これは嘉純さんが長年大切にされている芸能で、私も大好きな芸能です。今回はメンバーのほとんどで島にお邪魔してレクチャーを受け、祭りに参加し、今回の機会を頂きました。口説きと言われる音頭ととてもシンプルな太鼓に合わせて、12種類の踊りを一度に躍ります。他に類を見ない盆踊り…これからも大切にしていきたい作品です。そして『曳山』大阪の「天神祭り」からインスピレーションを得て作られたもの。今回はとりわけ人間の生きるパワーあふれ出る想いや感情を感じながらの演奏となりました。前半最後の曲は『il Fuoco(with Pf)』これは準メンバーの宮奥の作品ですが、今回はピアノの奥村愛さんとのコラボレーションとして新たに生まれ変わりました。情熱迸る力強い太鼓の音と、力強くも温かいピアノの音が、舞台で一つになりまた強いパワーへと昇華して行きました。

…休憩では、私たちかぶら屋に時々出没する『タイコムシ』と、これも時々出演して頂く『三吉君』がまさかのコラボ(笑)客席の皆さまも笑顔になり、またここに笑顔のパワーが宿りました♪ 後半戦行きましょう〜!

まずは『アフリカの日本人』これは be-Mixxの皆さんとのコラボとなりました。演奏はかぶら屋の若手が担いました!チャレンジでしたが背伸びせず、等身大の彼らで頑張った事がとても嬉しかったです!そして『月と風』これは通常篠笛2本のアンサンブルに加えて be-Mixxの末久先生のソロのダンスでコラボさせて頂きました。まるで月夜の風のような密やかな先生の踊りは、とても切なく…美しいダンスでした。続いて『漆黒の夢』これはリーダー藤原の作品です、その名の通り深い深い闇の中でもがいてもがいて…その中に光を見つける様な…そんな曲です。今の日本はどん底で大変な事が多いけれど、その中に必ず光は有る。そんなメッセージを感じた曲でした。そして全員参加+ be-Mixxの皆さんで『粋』、火消の心意気を表すような突き進む太鼓と弾けるダンスでステージの高揚は増していきます。次に『つむぎ唄』これはあかねさんの作品で、本来は太鼓と笛と鈴の曲でしたが、今回は笛とピアノの2本でのコラボレーションでお送りしました。まるで心の中の切ない部分をノックされているような…子どものころを思い出すような…そんなノスタルジックな世界でした。続いてかぶら屋の公演では定番となって参りましたテーマソング。「トモニ。The Power of Life」を基盤とした全員参加のテーマソング。今回の震災で心に傷を負った人達への…日々様々な困難に耐える人達への…そして今から強く正しく生きてゆかなければならない私たち人類への…細やかなながら強い想いのメッセージが芽吹きますようにと…踊り、弾き、打ち、唄い…祈りました。

そして最後に総勢60人強での『大Rush Beat』今回初の試みとして、前日に「Rush Beat」セミナーを行い、県内から様々な太鼓グループにご参加いただき、本番当日ラストに臨んだのでした!!緊張の面持ちながらも弾ける笑顔!建物全体が震えるような凄い太鼓の響きの中でその音が一つとなった時、そこにも「The Power of Life」はありました。そして大きな拍手に包まれてのアンコール『輪笑』『はね娘踊り』では笑顔のキャッチボールでお客さまと共に明日からの…これからの生きるパワーを充電!

突き抜けるように振り返って来ましたが、今回は全体を通じて
【祈り…命の煌めき・躍動…鎮魂…慟哭…郷愁…そして未来へと】そんな様々な想いが織りなす演目となりました。今までも様々な公演をさせていただき、これからもきっとずっと様々な想いを公演にのせて表現させて頂くと思います。全ての公演が大切な宝物ではありますが、今回の『トモニ。』は、また特別な思いに包まれた特別な公演となりました。
生きてる生かされてるって当り前ではない事。明日が来るのも当たり前ではない事。大きな痛みと共にそんな大切な事に気付かされた年、忘れられないライヴになりました。
「The Power of Life」 …トモニ。

                          


メンバー  頼常智子
  --- ご挨拶
(公演パンフレットより)
藤原康行

松本眞 (株)ステージユニオン広島
松田一也 (株)ステージユニオン広島
福嶋祥一郎 (株)エーシー
山本孝宏  (株)美術センター
中野仁志 (株)エーシー

大場美乃里
大上郁久子

片田修
八木憲一

広島文教女子大学 文教太鼓 仁
比治山大学 天水太鼓部
広島県立黒瀬高等学校和太鼓部 養訓太鼓
広島県立湯来南高等学校和太鼓部
長束BoomBoom12
長束太鼓

ツアーコーディネート
土井裕文(K.A.B Company)
--- プレイヤー的補説
出演      太鼓本舗かぶら屋
         
         藤原康行
         土井裕文
         木村あかね
         伊藤嘉純
         頼常智子
         山中照之
         津村祥美
         津村崇典
         前田紗也加
         鬼澤沙織
         西川久美子
         松岡千春
         宮奥絃
         花岡誠
         川手真也

Guest.     dance space Be-Mixx
         奥村愛/Piano

                 
Live_flyer data a
Live_flyer data b
構成演出

舞台監督
照明
音響
舞台制作
制作進行

衣裳


スチール


賛助出演
掌をつないで一緒に笑おう
 心をつないで一緒に歩こう。

  「トモニ。」
    
    ひとりじゃない。
    だから、ともに。
Photo by O.Katada
Photo by K.Yagi
/2011.
「トモニ。」 The Power of Life.

日は「2011音楽まつり 太鼓本舗かぶら屋ライヴ2011広島公演にご来場頂きまして誠にありがとうございます。私たち太鼓本舗かぶら屋は、1997年にここ広島市で誕生した和太鼓を中心とした音楽集団です。
以来14年間にわたって公演ツアーやアトラクション等の演奏活動、CDの発表、アカデミーや学校での指導・制作、また最近では海外からお招きを頂くなどの活動を行って参りました。そして本日、ふるさとである広島で、それも歴史ある素晴らしい憧れの会場にて公演をさせて頂くに至る事が出来ました。これもひとえにこれまで私たちを見守り、支え、公演して下さった皆さまのおかげです。改めてメンバースタッフ一同、心より感謝と御礼を申し上げます。

さて今回のツアータイトルは「トモニ。」 The Power of Lifeといたしました。それぞれが持っているいのちの力を信じ、燃やし、そしてみんなでともに進んで行きたい。という願いを込め、ゲストにピアノの奥村愛さん、末久誉子先生率いるダンスグループ「be-Mixx」の皆さんをお迎えし、さらなるパワーを頂きながらこの舞台を進めて参りたいと思って居ります。

被害に遭われた皆さんは勿論、日本中が世界中が痛んだ先の震災から半年、そして2001年のアメリカ同時多発テロから10年。本日この日に広島から微力ながら私たちのメッセージを発信し、皆さまとともに心の輪をひろげ、大きなつながりを作って行きたいと願って居ります。

また今回より「音楽まつり」として多くの友人・仲間の皆さんとここアルソックホールにて取り組みを始めさせて頂きました。今後も私たちは和太鼓を通じた文化の発信を目指し、これから何らかの形で5年間継続して行きたいと考えております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。本日は最後までどうぞごゆっくりお楽しみください。

リーダー 藤原康行
2011.09.11 ALSOK Hall./Hiroshima.
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Photo by O.Katada